医療法人 仁友会　日之出歯科真駒内診療所

　令和3年1月22日に定例の勉強会である「研究会」を行いました。今回は大通の日之出歯科診療所で勤務している日本臨床歯周病学会の認定医である森本達也先生に歯周病の治療について講演してもらいました。
　歯周病は、おもに歯肉が歯に接する付近に存在する歯垢（プラーク）中の細菌が原因で進行します。歯周病が進行するにつれ、歯肉と歯の間にできたポケットといわれるスペースが深くなり、細菌の増殖する空間が増え、細菌の出す毒素によって歯肉が腫れたり歯を支える骨が溶けたりし、歯がぐらぐらしてきます。あまり進行すると歯が抜けてしまうこともあるような病気です。
　歯周病の治療の目的は、歯周病の原因となるプラークやプラークをため込む歯石を取り除き、深くなってしまったポケット（歯周ポケット）をできるだけ浅くすることで、歯周病をこれ以上進行させないようにすることにあります。
　そのような歯周病の治療はどのような流れで行われるのでしょうか？
　まず検査を行って歯周病の進行度を調べます。次にブラッシング指導や歯石除去により歯垢の除去を行います。歯石を取ると歯石の表面や内部の細菌が減り、さらに歯肉が引き締まって歯周ポケットが浅くなっていきます。
　重度の場合は検査や歯石除去を繰り返しますが、それでも歯周ポケットが減少しない場合は歯周ポケット内の歯根表面を直接見たり、歯周ポケット上部の歯肉を切除したりといった歯周外科を行うことがあります。
　いずれの場合も治療後はメインテナンスを行い安定した状態が続くよう努めます。